ピアノを弾く時に、指使いほど気をつかうものはない、と言っても過言ではないと思う。

5月に演奏する、メンデルスゾーンの2台のピアノのための協奏曲。若き青年時代の作品です。

この楽譜、やっとアメリカのどこかの楽譜屋さんからやっと手に入れたのです。桐朋の図書館には所蔵があるのですが(さすが!!)、借り楽譜をコピーして使うことは避けたいし、楽譜は持てば財産になるから、カマクラムジカで頼んで探してもらいました。

やっと手に入れた時は嬉しかったものの、中を開いてみると。。。。

あれ〜、指使いがまったく書いていない!

メンデルスゾーンが書き入れなかったのだろうからやむを得ないにせよ、案外私達は指使いがまったく書き込まれていない楽譜に弱い。

どんな楽譜にもほぼ指使いは書き込まれているのですから、頼りにしてきたわけです。

ヘンレ版の楽譜など、指使い校訂者の名前までサインがある。

指使いは、いわば曲のナビゲーター。あればナビゲートしてくれて、スラスラと譜読みが進むし、少しややこしいフレーズでもよい指使いが書き込まれていればすんなり弾ける。

さてそれで・・・

このまったく指使いが書き込まれていないメンデルスゾーンの2台ピアノ協奏曲の、プリモ(第1ピアノ)に苦闘中です。

指使いは不思議なことに・・・・

ゆっくり弾く時ととても早く弾く時では、同じフレーズでも弾きやすい指使いは違うのです。

同じ音形を同じ指使いで繰り返していくか、という問題も出てくる。

そうすれば弱い頭でも混んがらずに弾けるように思えるが、ピアノは黒鍵白鍵があるので、順次進行していく同じ音形を同じ指使いで弾こうとすると、今度は指がからまることがある。

ものすごいスピードの場合、手の内側、つまり1,2,3の指をより多く使う方が安定して弾ける。34を続けると転んだりするので、手の外側の4,5の指はスピード優先の時は要注意です。

ユニゾンの時もかなりややこしいことが起こる。右手に左手が追いつかないことが往々にして起こる。

ある日、練習の末、指使いを確定する。

次の日、弾いてみる。えっ?なんでこんな指使いにしたんだろう・・・と唖然としてしまうことがあるのです。

この不思議。昨日はこれでパーフェクトっ!と思えたのに、これでは指がころげまくるではないか。

それだから、日々書いては消し書いては消し、決めてはくつがえして、譜面台の下は消しゴムのカスだらけになってしまっています。

この曲は音階と分散和音だけで出来ている、と言って過言ではないほど、超速音階パッセージと、分散和音パッセージが続く。

軽やかに鍵盤の上を走り回る感覚。

ワルシャワではTamaraがセコンドを練習中。

2台のピアノのための協奏曲だけに、パッセージの掛け合いピンポンは楽しいし、二人で弾く重音音階は3度の音階だったり、10度だったり、スリルに富んでいて、その楽しみを聴かせる、観せるの両方で聴衆にアピールする曲です。

5月23日のコンサート、ぜひお越し下さいね!