初めて楠原先生のブログに投稿させていただきます、ピアニストの藤井恵です。
毎年ゴールデンウィークに東京国際フォーラムとその周辺施設にて開催される音楽祭、ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン。
今日は、この音楽祭のエリアコンサートに出演させていただいた時の体験記を書かせていただきます!

この『ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン』という音楽祭は、もともとフランスのナントという街で1995年に始まり、東京での開催は2005年より始まって、今年でちょうど10回目の開催になります。
国内外の一流アーティストがこの数日間に東京に集まり、リーズナブルなお値段で音楽を楽しんでいただける音楽祭です。

毎年テーマが決まっており、例年だと、ある一作曲家に焦点を絞ることが多かったのですが、今年のテーマは『パシオン』という大きなくくりになっていました。
この『パシオン』というのは、日本語で言えば「魂」や「情熱」といった幅広い意味でとらえることができ、今年は各アーティストによってそれぞれに個性豊かなプログラムを組まれていました。

東京国際フォーラムでの公演以外にも、丸の内ビル、新丸の内ビル、東京ビル、丸の内オアゾ、東京駅などのロビーでも無料のコンサートが開催されており、私たちのような若手ピアニストからベテランで活躍されている方の演奏も無料で聴くことができます。

私は、この無料のエリアコンサートに2回ほどソロとデュオで出演させていただきました!

4月30日、第1回目の出演は、丸の内オアゾの○○広場(おおひろば)でした。この日は平日でまだ音楽祭は始まっておらず、プレコンサートでの出演でした。
私自身、ラ・フォル・ジュルネに出演するのは初めてでしたが、実はここのオアゾで弾くのは、昨年開催された『丸の内夏の音楽祭』に続いて2回目です。

開演の40分ほど前からリハーサルが始まりましたが、プレコンサートにもかかわらず、すでにリハーサルの時からお客様がたくさん並んでくださっていました。

普段私たちが弾くコンサートホールやサロンなどとは違い、ビルのロビーなどの空間での演奏は、音が壁などに反射して戻ってくることがないため、自分の出した音を自分で聞き取ることが難しくなります。
そんな普段とは違った環境に戸惑いながらも、なんとかリハーサルを終え、いざ本番!

ラ・フォルジュルネ・オ・ジャポン2015/4/30私のプログラムのテーマは『ショパン いのちのパシオン』で、抜粋ではありましたが、ショパンの前奏曲を弾かせていただきました。
リハーサルと曲前のトークでテンションがかなり上がってしまったので、とにかく落ち着いて弾くことを心がけ、なんとか無事に30分の公演を終えました。コンサートが終わったときには、始まったときより更に人が増えていて、たくさんの方々に聴いていただくことができました。

1回目の公演から3日後の5月3日。2回目の出演は、東京ビルTOKIAでピアノデュオでの出演でした。共演してくれたのは、Duo Charme(デュオ シャルム)として一緒に活動をしている桐榮哲也君。
ベルリン芸術大学留学時代に結成したデュオで、彼が日本に帰国したのを機に本格的に活動を始め、リサイタルなどをおこなってきました。

この日の私たちのテーマは『踊りと音楽のパシオン』。これまでのハチャトゥリアンの仮面舞踏会、ブラームスのハンガリー舞曲のレパートリーに加え、今回はボロディンのイーゴリ公よりダッタン人の踊りを初披露しました。
お互いソロ活動が忙しい中で、デュオの練習にかけられる時間は限られるため、練習は短期集中でおこなってきました。
それでも、コンサートの回を重ねるたびに、お互いの音楽を尊重し理解するのに時間もかからなくなってきて、息も合うようになってきていると感じています。

私にとってこの公演は2回目だったし、なにより一人ではなかったので、この日はトークも演奏もリラックスして臨むことができました。
日曜日のお昼時ということもあって、1回目よりも更にたくさんの方に聴いていただけたようで、60席の椅子はもちろん満席、立ち見も舞台が全く前が見えないほどの大盛況ぶりでした。

ラ・フォルジュルネ・オ・ジャポン2015/5/3演奏の方は、リラックスしすぎて大ミスをしてしまった箇所もありましたが、とにかく楽しく終えることができました!!

今年のラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン2015には、のべ42万7千人のお客様が訪れたそうです。
私たちの公演に来て下さった方々にもお礼申し上げたいと思います。
このような機会を通して、さらにクラシック音楽ファンが増えるといいなぁと思います。

藤井 恵